共済の掛金の決まり方
共済の掛金は、民間の保険会社が提供する保険の保険料とは異なる考え方で決定されます。共済は、特定の団体や地域の組合員が相互扶助の精神に基づいて設立・運営する事業であり、営利を目的としていません。この点が、掛金の決定プロセスに大きく影響します。
1. 相互扶助の精神と非営利性
共済の最も大きな特徴は、組合員同士が協力し、万一の際に助け合う「相互扶助」の精神に基づいている点です。このため、掛金は事業運営に必要な費用と共済金(保険金に相当)の支払いに充当されることを基本とし、過剰な利益追求は行いません。
2. 掛金算出の要素
掛金は主に以下の要素を考慮して算出されます。
- 共済金支払いの実績: 過去の共済金支払い状況や将来の支払い見込みに基づいて、必要な財源を確保します。
- 事業運営費用: 人件費、システム維持費、広報費など、共済事業を運営するために必要な費用を賄います。
- 組合員の年齢・性別・加入コース: 死亡共済や医療共済など、保障内容によっては組合員の年齢や性別、選択したコースによって掛金が異なる場合があります。
- 出資金: 一部の共済では、組合員が出資金を拠出することで事業基盤を強化し、掛金の負担を軽減する仕組みもあります。
3. 剰余金の扱い
共済事業において、掛金収入が共済金支払いと事業運営費用を上回るなどして剰余金が生じた場合、その剰余金は組合員に還元されることがあります。これは「割戻金」と呼ばれ、掛金の一部が戻ってくる形になります。営利を目的としない共済ならではの仕組みと言えるでしょう。
4. 保険料との違い
民間の保険会社の保険料は、予定利率、予定死亡率、予定事業費率といった「三つの予定率」に基づいて算出され、会社の利益も考慮されます。一方、共済の掛金は、前述の通り相互扶助と非営利の原則に基づき、組合員の負担を最小限に抑えることを目指して決定されます。
共済の掛金は、組合員のニーズと事業の持続可能性を両立させる形で、透明性を持って決定されることが求められます。