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「傷病補償年金」とは?労災保険の長期療養補償を解説

労災による長期療養を年金で補償

2026/3/203,873 回閲覧傷病補償年金, 労災保険, 長期療養, 傷病等級

傷病補償年金とは

傷病補償年金は、労働者が業務上または通勤中に負傷したり疾病にかかったりした場合(いわゆる労災)に、その療養が長期にわたる際に支給される労災保険の給付制度です。

支給要件

この年金が支給されるためには、以下の二つの条件を満たす必要があります。

  1. 療養開始後1年6か月を経過していること: 労災による療養が始まってから、1年6か月が経過していることが必要です。
  2. 傷病が治ゆしていないこと: 1年6か月経過時点においても、負傷または疾病が「治ゆ」(症状固定)していない状態であること。ここでいう「治ゆ」とは、症状が完全に回復することだけでなく、医学上一般に認められた治療を行っても、その効果が期待できなくなった状態(症状固定)も含まれます。
  3. 傷病等級に該当すること: 1年6か月経過時点において、その負傷または疾病による障害の程度が、厚生労働省令で定める「傷病等級」の第1級から第3級のいずれかに該当すること。

給付内容

傷病補償年金の給付額は、被災した労働者の負傷または疾病の程度に応じて定められた傷病等級(第1級~第3級)と、給付基礎日額(原則として、労災発生直前の賃金を基に算定される1日あたりの賃金額)に基づいて決定されます。

  • 第1級: 給付基礎日額の313日分
  • 第2級: 給付基礎日額の277日分
  • 第3級: 給付基礎日額の245日分

これらの金額が、年金として毎年支給されます。また、傷病補償年金が支給される間は、原則として休業補償給付は支給されません。

制度の目的

傷病補償年金は、労災により長期にわたり働くことが困難になった労働者とその家族の生活を保障し、安心して療養に専念できるよう支援することを目的としています。労働基準監督署長が職権で決定・支給するため、労働者からの請求は不要です。

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