保険の掛け捨てとは
保険の掛け捨てとは、支払った保険料が将来的に戻ってこないタイプの保険を指します。具体的には、保険料の全額が「保障」のために使われ、満期保険金や解約返戻金がほとんど、または全くない保険のことです。
例えば、生命保険の場合、被保険者が死亡した際に保険金が支払われますが、死亡に至らなかった場合、支払った保険料は戻りません。火災保険や自動車保険なども、事故が起きなければ保険金は支払われず、保険料が戻らないという意味では掛け捨て型に分類されます。
このタイプの保険は、貯蓄機能がない分、同じ保障内容であれば貯蓄型保険に比べて保険料が割安になる傾向があります。必要な保障を、より少ない費用で手に入れたい場合に選択肢となります。
なぜ今、話題なの?
近年、保険の掛け捨てが注目される理由はいくつかあります。
一つは、**「貯蓄と保障の分離」**という考え方が広まっているためです。低金利時代が長く続き、貯蓄型保険の運用利回りが期待できなくなったことで、保険で貯蓄をするメリットが薄れてきました。そのため、保障は保険で、貯蓄はつみたてNISAやiDeCoといった別の金融商品で行うという、合理的な資産形成の考え方が浸透しています。
もう一つは、保険料の安さです。家計の負担を抑えつつ、必要な保障を確保したいというニーズが高まっています。掛け捨て型保険は、そのニーズに応える形で、効率的な保険選びの選択肢として再評価されています。
どこで使われている?
保険の掛け捨ては、様々な種類の保険で採用されています。
- 定期保険:一定期間の死亡保障に特化した生命保険です。保険期間中に被保険者が死亡した場合に保険金が支払われますが、満期を迎えれば保障は終了し、保険料は戻りません。
- 医療保険:病気やケガで入院・手術をした際に給付金が支払われます。給付金を受け取らなかった場合、支払った保険料は戻りません。
- がん保険:がんと診断された場合や、がん治療を受けた際に給付金が支払われます。医療保険と同様に、給付金を受け取らなければ保険料は戻りません。
- 火災保険:火災や自然災害などで建物や家財が損害を受けた場合に保険金が支払われます。事故がなければ保険料は戻りません。
- 自動車保険:自動車事故による損害を補償します。事故がなければ保険料は戻りません。
これらの保険は、万が一の事態に備える「保障」に特化しており、貯蓄機能は持ち合わせていません。
覚えておくポイント
保険の掛け捨てを選ぶ際に覚えておきたいポイントは以下の通りです。
- 保険料の安さ:貯蓄型保険と比較して、一般的に保険料が割安です。必要な保障を効率的に確保できます。
- 貯蓄機能がない:満期保険金や解約返戻金がほとんどないため、資産形成の目的では利用できません。貯蓄は別途計画する必要があります。
- 必要な保障期間:定期保険のように保障期間が定められている場合、期間が終了すると保障もなくなります。ご自身のライフプランに合わせて、保障が必要な期間を考慮して選びましょう。
- 保障内容のシンプルさ:保障がシンプルであるため、保険の仕組みを理解しやすいというメリットもあります。
掛け捨て型保険は、必要な保障を必要な期間だけ、無駄なく手に入れたいと考える方にとって有効な選択肢です。ご自身のライフステージや経済状況に合わせて、最適な保険選びを進めることが大切です。
本記事は情報提供を目的としており、特定の保険商品の推奨ではありません。保険の加入・解約は必ず保険会社または資格を持つFP(ファイナンシャルプランナー)にご相談ください。